最近、地銀に脚光を浴びているということで私も調べてみました。地銀各社が注目されているのはアクティビストが複数の地銀に株主還元を求め、それに応える形で株主還元強化に動く地銀も出てきているからです。

地銀&メガ:《地銀&メガ》英ファンドが上場地銀に突き付けた“最後通牒”=荒木涼子 | 週刊エコノミスト Online
株主還元 岩手など4行に配当増要求 英ファンドが問う「低収益」=荒木涼子 東証再編で「プライム市場」に上場した地銀は少なくないが、今後はグローバルな投資家とも向き合い、一層の対話が求められる。

地方銀行の目を覚ました「シルチェスターの乱」
株式市場への目配りを怠る経営はもはや通用しない。地銀の経営者はいっそう難しい舵取りを迫られそうだ。
スクリーニング
マネックス銘柄スカウターにて、オリジナル業種「地銀」から自己資本比率の高い順に並べてみました。自己資本比率の高い順にした理由としては、自己資本比率が高い方が株主還元余力が高いと判断したためです。
ランキングの上位銘柄の中には、すでに京都銀行や八十二銀行、滋賀銀行はアクティビストに株式を保有されています。

個人的に気になったのは、伊予銀行と阿波銀行です。ともに四国の地銀ですが、配当性向も低く、今後の株主還元の強化が期待できます。
銀行は投資家や債権者(金融機関)から資金を集めて投資するような一般事業会社とは異なり、預金者から資金を集めており、預金者保護の観点から一定の自己資本比率があれば、それほど高い自己資本を維持する必要はないと感じます。利益を内部留保し次の事業投資に回すような類の会社ではないので、必要以上に高い自己資本は配当に回すのが健全です。
そして、銀行業界は横並び気質が強いと思いますので、他行が株主還元を強化しだした場合、自行もそうしようと動く可能性が高く、アクティビストが入っていないところであっても、株主還元強化は期待できると感じています。
ちなみに、阿波銀行はここ5年ずっと株価が下がり続けています。指標だけ見ると地銀の中ではROEも高めなのにどうしてでしょうか。滋賀銀・八十二銀・伊予銀はすでに上がっちゃってますし、株は難しいです。

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