アンリツ/研究開発費率10%超 外部環境による波と研究開発費の固定費レバで営業利益は乱高下

企業分析

こんにちは。4月の決算発表が本格化しており、GW前に発表された決算に関して気になった会社はチェックしていますが、その中で本日はアンリツ社を紹介します。

ちなみに、私は決算短信でまず営業利益率を確認します。収益性が高い(営業利益率が高い)会社の秘密を探ることがライフワークになりつつあります。アンリツに関しても、2021/3期決算の営業利益率が18%と収益性の高い会社でしたので興味を持ち、決算書を詳しく確認することにしました。

2021/3期決算短信 PL機能別分類での研究開発費が別掲され高水準

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アンリツはIFRS適用企業ですが、経理的には、同社は製造業にも関わらず研究開発費を機能別分類で別掲しているところが珍しいです、それだけ研究開発という機能を重視している表れです。売上高に占める研究開発費の割合も常時10%を超え、高水準です。ちなみに同じ製造業メインの会社だとトヨタは3.7%(2020/3期)、ソニーは6.0%(2020/3期)、日立は3.4%(2020/3期)です。研究開発機能がビジネス上重要である製薬業の武田薬品が14.9%(2020/3期)ですので、アンリツの研究開発費率の高さが伺えます。

アンリツの業績の波の原因は

以下は同社の過去8年分の業績推移ですが、営業利益率がきれいな波を打って上下しています。

アンリツ社は主力の計測事業において、通信用機器事業者向けの各種の計測装置を製造販売しています(以下に同社HPから拾ってきた測定機器の製品カテゴリーを載せますが、何を測っているのか素人には1ミリもわかりません、、)。

通信規格の変遷(3G⇒4G/LTE⇒5G⇒6G)とともに、新しい規格の開発・導入段階で同社の計測装置が売れることが、業績に波を生じさせる要因となっています。
例えば、足元の2021/3期は5G関連での客先の需要を取り込み業績好調ですが、5Gが世の中に浸透していく段階では業績は下落していきます。その間に次なる技術に研究開発費を投じ(足元なら6G関連技術の研究に投資している)、来るべき6G関連需要を取り込み業績が向上するという循環が生じています。

計測事業が情報通信領域での比重が大きすぎ、どうしても業績が外部環境の影響に左右されすぎます。なお、研究開発費が固定費として発生するためこれがテコとなりさらに業績の振れ幅が大きいです。

「測る」をキーワードに他の業域に事業を拡げ、この業績の波を小さく抑えれるようになってくれると(業績が安定しだすと)アンリツの株が欲しいと私は思えます。ですが、現時点でその兆候は見えません。計測事業以外のもう1つのセグメントであるPQA事業はその候補であるものの、まだ事業サイズが小さいですね。

株価水準は?(出典:株探)

株価は高値圏にありますが、面白いことにPERが18倍と低い水準にあります。下の3つ目の画面を見ていただくと(2年とちょっと分しか見れないのですが)、直近の業績と株価の伸びと反比例してPERが下落トレンドです。投資家の期待がどんどん下がっているということです。

足元の業績が良いですが、次の波(5G需要の減退)を見越した株価の動きだと思います。後追いで業績が下がっていくと、PERも上がっていく(株価は横ばいか下がる)という波を描いていくことが想定されます。

ちなみに、前回の波を見ると、2013年5月に株価が頂点に達している一方で、業績はその翌年2014/3期に頂点となっていることから、株価が業績に先行して下がっていきます。さて、今回はどうなることでしょうか。

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